今回はSoftubeの「Tape」をPlugindoctorで見てみる。
Plugindoctorのちょっと前のバージョン、少なくとも 1.4系の頃はSoftubeのプラグインは軒並み観測することが出来なかったんだけど、1.6あたりから観測できるようになったみたい。
Tapeって、挿してもあんまり音が変わったように聴こえないんだけど……の、謎に迫る。
さて、Tapeの挙動に大きく影響する主なパラメータが↓の3つ。
- TYPE
テープの種類を選択するボタン。
周波数特性や歪み特性(倍音)の特徴を選択するもの - AMOUNT
名前の通り、どれぐらいの強さでテープの特徴を音に付与するか?というような意味合いのものだと思う。 - TAPE SPEED
テープの回転速度、、、なのかな。
実機を使ったことがないから、どういう風に使い分けをするのかよくわからんけれど、Plugindoctorで観測した感じだと周波数特性に影響が出ていた。
歪み特性には大きな影響は出てなさそうに見えた。
さて、この後は、TYPE別に、AMOUNTを動かしたときに、歪み特性(倍音)と周波数特性がどうなるかを見ていく。
淡々とスクショを張り付けたのち、最後に考察を書く。
■■ TYPE A ■■
●歪み(倍音)特性
●周波数特性
・回転数 1(7/8)
・回転数 3(3/4)
・回転数 7(1/2)
・回転数 15 (Default)
・回転数 30
■■ TYPE B ■■
●歪み(倍音)特性
●周波数特性
・回転数 1(7/8)
・回転数 3(3/4)
・回転数 7(1/2)
・回転数 15 (Default)
・回転数 30
■■ TYPE C ■■
●歪み(倍音)特性
●周波数特性
・回転数 1(7/8)
・回転数 3(3/4)
・回転数 7(1/2)
・回転数 15 (Default)
・回転数 30
★★★ 考察 ★★★
■歪み(倍音)特性
AMOUNTを増やせば、それに応じて倍音も増えるのはTYPE共通。
- TYPE A
A奇数倍音がシンプルに。
- TYPE B
複雑な倍音が付加される感じ
- TYPE C
奇数、偶数の倍音がすっきり足されるように見受けられる。
■周波数特性
TYPE共通で、回転数を「30」にするとハイが持ち上がる傾向にある。
UIの「15」と「30」の間に「LESS BASS」と書かれている。ハイが持ち上がるから相対的にBASS(LOW)が下がるということなのかな。
回転数のデフォルトは「15」だが、回転数「15」「30」では、AMOUNTの影響をほとんど受けない。
逆に回転数「7」以下の場合、AMOUNTの影響を大きく受ける。
ただし、AMOUNTのデフォルト値の「5」以下では、ほとんど影響は見られない。
- TYPE A
基本的にはフラット。
回転数を「7」以下に下げた時、AMOUNTを上げるとハイが下がる。
少し耳にうるさい音を抑えるのに使えるかもかも。
- TYPE B
250Hzよりしたがふっくら盛り上がってる。
今回の計測をする前から、マスターにTYPE Bで挿すと低域が暖かくなるなぁと感じてはいたが、その証拠がここで見られた感じ。
回転数を上げるとドンシャリな周波数特性になるのかなぁ。。。。今度試してみよう。
回転数が低い時のAMOUNTから受ける影響が意味不明すぎる。。。「7」の時はピンポイントで耳に痛そうな周波数が抑えられるのが面白い。これも今度試してみよう。
- TYPE C
Bよりは低域が抑えめでフラット気味。
回転数「15」でもAMOUNTを強めるとHighに寄る感じになる。
今まで、静かなピアノ曲とかのマスターに挿すといい感じだなぁと思ってたけれど、回転数「15」「30」の時はHighが伸びる感じになるからだったのか。
最後に…
結構前から、マスタリングの時にマスターに挿してはいたんだけど、正直なところ TYPE Bくらいしか耳で特徴を捉えることが出来てなかった。
「TYPE Bは4つ打ち系のダンス、ポップスに合うなぁ」と。
挿しても音が大きく変わったように聴こえなかったからこれ、挿す意味あるんか????って思ったりしていたw
それもそのはず。
今までは回転数「15」、AMOUNTも高くても7を超えるかどうか、、、くらいの設定でしか使ってなかったのだが、今回の計測結果を見て納得。
回転数「15」の場合、周波数特性はTYPE Bくらいしか特徴が出ない。
AMOUNTも「7」程度では回転数を下げたところでそれほど大きくは周波数特性に影響しない。。。
そう、、、実際に音は(ほとんど)変わっていなかったのだ!!!
プラグインの特徴をつかむためには、極端な設定を思い切ってグイっと試さないとだめだな!!!というのが教訓であった。。。。
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