Plugindoctorは基本的にはVSTホストとして動作し、VSTプラグインの周波数特性、歪み特性、コンプのかかり具合とかを計測して可視化してくれるアプリだ。

PD_Plugin


しかし、先日、TrueIronところというプラグインを計測しようとした、まったくグラフが描画されない状態だった。
何かしらの制約があるのだろうか‥‥

そんな折、PlugindoctorとDAWを繋げて計測する方法を見聞きした。
Plugindoctorからの出力をDAWのインプットに入れて、計測したいプラグインを通した音をPlugindoctorに返すという方法だ。

PD_TO_DAW


さて、この具体的な方法は……

Plugindoctorに以下のようにオーディオデバイスの出力と入力を設定するダイアログがあった。

PD_設定画面


もともとはハードウェアのエフェクタの特性を計測したりするのが目的のものだったのだろうか。
オーディオインターフェースの出力を選択し、エフェクタを通した結果をまたオーディオインターフェースの入力で受け取る、、というものを想定したものと思われる。

PD_TO_HARD


この信号の流れをPCの中で完結できれば、Plugindoctorの出力をDAWに渡し、DAWの出力をPlugindoctorで受け取ることができる。

今回は、仮想オーディオデバイスという仕組みを実装したVB-CABLEというソフトウェアを利用することで実現した。


導入方法はこちら。。


VB-CABLEをインストールすると、Windows上では仮想のオーディオインターフェースの入出力が増える
今回の目的ではオーディオデバイスが2つ必要だったのでシェアウェアの方を利用した(600~900円くらいだったかな)
SoundDevice


以下のような設定をして、Plugindoctorの出力をDAWへ、DAWの出力をPlugindoctorへ…ということができた。
PD_設定画面2S1_設定

PD_TO_DAW_with_AB

注意点
  • Plugindoctor,DAWのサンプリングレートを合わせる
  • バッファサイズを大きめにする(僕は最大にした)

それでも計測結果にのノイズがのったりして綺麗な波形にならないので、まだほかに何か設定や調整が必要なのかもしれない。


こうして、TrueIronの計測結果を目視することができた。
まだまだノイズがのってしまてるけど
TD_TrueIron


さて、こうなてくると、DAW標準搭載のエフェクトも計測できちゃうんじゃない??ということで、今一番気になっているFatChannelを計測してみた。
FETコンプ、パッシブEQを通しただけでは倍音が生成されたりしてなかった。
アナログモデリング的な挙動によるサチュレーション効果(倍音付与)を期待してしまっていただけに残念だった・・・・

PD_Fatchannel


余談
VB-CABLEによりPC内での音声ルーティングが拡張されたため、YouTubeやSpotifyを再生しているブラウザの音声出力をDAWで録音なんてことも簡単にできてしまう
※やらないけど

実況とかでいろんなソフトの音声を集約したい場合とかにも使えそう
※実況やらないけど